【1日目夜】フエゴ山の圧倒的な噴火と、山小屋での緊迫した時間

オプショナルツアーを見送り、山小屋での滞在を選択

16:00頃、標高約3,600mにある山小屋に無事到着しました。 お湯を頼み、カップラーメンを食べました。
乾季のグアテマラの山の上は想像以上に冷え込むため、温かいスープが身体に深く染み渡ります。
到着後、さらにフエゴ山の山域深くまでアプローチして火山活動を間近で見るオプショナルツアー(追加料金:約42ドル/300ケツァル)の案内がありましたが、私は体力を著しく消耗していたため参加を見送りました。
宿泊する山小屋の目の前がちょうどフエゴ山の正面で、ベンチがありました。そこに座りながら、10分に1回ほどのペースで繰り返される噴火を特等席で眺めることができたからです。
高山病の頭痛と、断続的に続く噴火を鑑賞
日が出ている間は濃い霧に包まれており、視界は遮られがちでした。
噴火の規模はまちまちで、たまに爆風で一瞬だけ霧が晴れ、てっぺんが顔を出す景色は非常に印象的でした。
滞在中、標高の高さから徐々に頭痛が始まり、高山病(Mal de altura)の症状が出たので、高山病の薬を飲んで一時仮眠をとりました。

19:00頃に夜ご飯のために外へ出ました。
炒めたと野菜、肉のプレートとチョコラテ。見た目以上に味がついていて、問題なく食べることができました。

フォークが麺にぶっ刺さってます。(笑)
小屋に電灯はなく、真っ暗なので、落とさないように必死で食べました。
まだ高山病で頭が痛く、食べ終わった後は20分ほど見ていましたが、限界で寝床につきました。
次の日は日の出を見る人は朝4:30出発ということもあったため、それも兼ねた早めの就寝でした。
就寝後も、外では断続的に噴火が起きていたようです。夜中に発生した強烈な噴火の際には、凄まじい爆風の風圧で山小屋の扉が「ドンッ」と大きな音を立てて揺れ、外のベンチに残っていた他のハイカーたちの歓声が聞こえてきました。「噴石がこちらまで飛んでくるのではないか」という恐怖を半分感じつつも、あまりの疲労からそのまま朝まで眠りにつきました。
【2日目】
朝3時の噴火の様子
起きるとすっかり頭痛が消え去り、元気もりもり!!
となれば火山の様子が気になります。カメラをもって外へ出ました。
暗闇に映えるマグマの美しさと、ただ淡々と自然現象を繰り返す火山の雄大さに、言葉を失うほど心が洗われました。誰もいない静寂の中で1時間以上、飽きることなく一人で眺める贅沢な時間を過ごしました。
ご来光&山頂アタック
2日目のメインイベントは、山頂でのご来光アタックです。4:30出発でしたが、他の参加者待ちで、最終的な出発は30分ほど遅れました。

急ピッチで登り、6:00少し前に標高3,976mの山頂へ到達したものの、周囲は100%の濃霧に包まれており、景色は何も見えず、暴風とただただ凍えるような寒さ、濃い霧が水滴になり、服やメガネがベタベタになりました。
登頂記念の写真を撮り、すぐに下山を開始します。
下山ルートは視界が非常に悪く、一歩遅れると前の人を見失うほど危険な状態でした。さらに、このエリアは地表の岩肌が完全に露出したザレ場(滑りやすい砂礫の斜面)であり、非常に落石が起きやすい環境です。
トラバース道を慎重に歩いていたその時、私と、私の数メートル前を歩いていた参加者のちょうど真ん中を、バスケットボール大の巨大な落石が、猛烈なスピードでバウンドしながら静かに通り抜けていきました。
もし私がほんの数歩早く前に進んでいたら、確実に直撃し、命を落とすか身体の一部が吹き飛んでいたであろう、絶体絶命の瞬間でした。
登山には常に危険が伴うものですが、「運が良かった」だけでは済まされない自然の恐ろしさを身を以て痛感しました。
山小屋のリアルな設備環境


無事に下山し、山小屋に戻ってからは朝食として卵サンドが提供されました。味はごく普通そして、少ない。
飲み物として、この日もシナモン入りのチョコレートタブレットをお湯に溶かした「チョコラテ(Chocolate caliente)」が配られました。
水分が多くてかなり砂糖が強めのシャビシャビとした質感でした(個人的には、濃厚なエルサルバドルのチョコラテの方が好みです)。
これからツアーに参加される方のために、山小屋の設備をリアルにお伝えします。
- シャワー: なし
- トイレ: 柱にビニールシートを巻き付けただけの掘っ建て小屋に、便座が置いてあるだけの垂れ流し式トイレです。
- 電気・照明: なし。 夜間にこの不便なトイレへ向かう道もかなり足場が悪くハードなため、ヘッドライト(またはスマートフォンのライト)は必須と思いました。

設備は非常に原始的ですが、日本の一般的な山小屋(大部屋雑魚寝スタイルなど)に泊まった経験がある方であれば、特に違和感なく眠れる環境だと思います。
持ち物
持って行くと良いと思ったものを以下に挙げます!
レンタルについて: 防寒着や防風ジャケットなどは、登山口の拠点でレンタル(有料)することも可能でした。
まとめ:人生に一度は見るべき、地球の鼓動

2日目の後半はただひたすら下るのみ。スピードが出る分、1日目に見かけた「足元の大きな穴」に落ちないよう注意して下山。
総括として、アカテナンゴ登山は肉体的にかなりタフで、過酷な自然の危険(高山病や落石)と隣り合わせのツアーです。しかし、そんなリスクや不便さを全て帳消しにするほど、目の前で地球が火を噴く瞬間を安全な距離から鑑賞できる体験は、他に類を見ないほど充実しており、深く心に刻まれました。
これだけの絶景と感動を、わずか65ドルという破格の値段で体験できるのであれば、間違いなく人生で最高の選択肢の一つになります。
体力と事前の防寒・安全対策を万全にして、ぜひグアテマラの生きた火山を体感してみてください!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
